宗派とは何か
日本の仏教の現状をみると、多くの寺院があり、その中にはそれぞれ宗派があり、同じ仏教でありながら教義に徴妙な差がある。そのために仏教が分裂し、何か教義上の争いを繰り返し、勢力を競い合っているような観がある。多くの宗派がある故に、日本の仏教の現状をそのように理解している人が多いが、それはあくまでも皮相的な見方である。
宗派というものは、ある側面からみると学派とみて良いのであって、その教祖たるものが自分のイズムを確立すべく教団を打ち立てたものである。
その最初は平安時代にあり、日本天台宗を立てた最澄である。ついで空海の真言宗が開かれ、以後鎌倉時代に入って法然が浄土宗、親鸞が浄土真宗、道元が曹洞宗、栄西が臨済宗、日蓮が日蓮宗、一遍が時宗をうちたてる。これが現在の宗派の根幹をなし、これらがわかれて現在多くの宗派が存在するのである。
あるときは確かに勢力上の争いや、教義上の論争などがあって、武力を行使した戦いも行われているが、根本的には宗派というものは学派とみるのが至当である。
なお寺院には寺格というものがあって、その歴史や歴代の住職などによって培われたものが 
寺の位置づけをしているが、もっとも格式の高いものが門跡寺院である。平安時代から皇族が
出家して住んだのがこの寺の名称で、門跡寺院の中でも宮門跡、摂家門跡、准門跡の三種にわ
かれ、宮門跡とは親王および王の法統をついだ寺院で親王門跡と称することもある。
摂家門跡とは五摂家、すなわち近衛、九條、二條、一條、鷹司の五家の子孫が入室、継承し
た寺院のことである。また准門跡とは門跡に準ずる寺院で、いずれも真宗の本山で世襲であ
る。
ちなみに宮門跡は日光輪王寺、京都仁和寺、京都妙法院、京都聖護院、京都実相院、京都大
寛寺、京都三法院、京都随心院、京都青蓮院、京都知恩院、京都観修寺、京都三千院、京都曼荼羅院、京都毘沙門堂、大津円満院の十五カ寺と、いまは絶えてしまったが天台宗の照高院、
法相系の一乗院の十七カ寺といわれている。

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